評論・随筆・その他

K.M.ワイランドさんの小説の書き方についての指南書4冊【書評】

この記事は約3分で読めます。

小説家をはじめ、文筆業に関心のある方におすすめの指南書を紹介します。アメリカ人のK.M. ワイランド(K.M.Weiland) さんが執筆し、シカ・マッケンジー(Shika Mackenzie)さんが翻訳し、フィルムアート社から刊行された、以下の4冊です。

  • 『アウトラインから書く小説再入門: なぜ、自由に書いたら行き詰まるのか?』(原題 Outlining Your Novel: Map Your Way to Success)
  • 『ストラクチャーから書く小説再入門: 個性は「型」にはめればより生きる』(原題 Structuring Your Novel: Essential Keys for Writing an Outstanding Story)
  • 『キャラクターからつくる物語創作再入門: 「キャラクターアーク」で読者の心をつかむ』(原題 Creating Character Arcs: The Masterful Author’s Guide to Uniting Story Structure, Plot, and Character Development)
  • 『テーマからつくる物語創作再入門: ストーリーの「まとまり」が共感を生み出す』(原題 Writing Your Story’ s Theme: The Writer’ s Guide to Plotting Stories That Matter)

それぞれ、アウトライン(概要)・ストラクチャー(構造)・キャラクター・テーマという4つの側面から書かれています。4冊を揃えることで、指南書として必要な要素を網羅できると考えられます。小説だけでなく、さまざまな文筆活動に活用できる良書です。

アメリカ人の作家ですが、執筆に関してもアメリカ文化の影響を受けている今日の日本では、学ぶべきことが多いように感じました。頭の中を整理して知識として習得しておけば、役立つことが多く効率も上がりそうです。

小説や物語の創作においては、最終的にプロット(筋書、構想)とキャラクターとテーマを、ストーリーの三大要素として一体となるように発展させ、一枚の大きな絵のように提示します。そのためには、その絵を分解し、それぞれのパーツを把握することも重要です。

K.M. ワイランドさんは創作のサポート活動にも取り組んでおり、ブログ「Helping Writers Become Authors」にてライターに役立つノウハウを公開されています。編集サービスも行なっているとのこと。K.M. ワイランドさんのSNSを拝見すると、自身でも推理小説や歴史小説を執筆されています。

フィルムアート社の公式サイトには、K.M. ワイランドさんの著者情報として、以下のようなことが記載されていました。

自身の出版レーベルPenForASwordより『A Man Called Outlaw(アウトローと呼ばれた男)』『Behold the Dawn(暁を見よ)』『Dreamlander(ドリームランダー)』をはじめ、中世のヨーロッパや中東、近代アメリカなどの歴史を舞台とした小説を多数発表

ストラクチャーから書く小説再入門 | 動く出版社 フィルムアート社 (filmart.co.jp)

K.M. ワイランドさんは、自身も作家として活動し、創作のサポート活動や編集サービスなどの経験をお持ちの方です。それらの経験をもとに、ライターが直面しそうな課題について書かれています。執筆活動に必要なことを頭の中で整理するうえで役立ちそうな内容でした。

タイトルとURLをコピーしました