プロフィール

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このページには、ライターとしての経歴、サイトを立ち上げた経緯、サイトに掲載する文章を作成するうえでの執筆方針などを書いています。

ライターとしての活動

当サイトの管理者はフリーランスで原稿執筆のお仕事を受注しております。2016年にライターとしての活動を開始し、2019年に開業届を出しました。

日本文学の知見や素養を生かしながら、人間の本質と営み、生活や暮らし、文化の発展に纏わるトピックなどを中心にご対応いたします。時事問題などさまざまなテーマで執筆しておりますが、なかでも文学や言語文化についてのコラムの執筆が得意です。

ライターとしての活動は、ウェブメディア運営会社や出版社、編集プロダクションなどとのお取引およびクラウドソーシングでの受注です。

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原稿執筆のご依頼について

サイトの運営について

人生や暮らしに役立つサイトにしたいという思いで運営しています。これには人生を楽しむという意味合いも含みます。ただ、個人の嗜好もあり文学関連のトピックが多くなりました。

文学をもっとも簡単に説明すると言語芸術になるでしょうか。芸術は形象的表現による作品と定義されます。
形象はすがたかたちという意味ですから、芸術はすがたかたちのイメージとして表現されたものということになるでしょう。文学はこれを言語によって行い、優れた文学作品からは芸術性の高い言語表現の魅力を味わえます。

さらに、文学は個別的・具体的でなければなりません。文学者は個別的・具体的な人間の側から状況を描き、形象を通して人間性の真実と本質を表現してきました。
そのため、文学は人間の生きる現実の探求とも言えるでしょう。優れた文学作品からは、深い人間心理の探求を味わえます。新しい世界観を享受できるかもしれません。

文学の素材は、歴史や現代においての人間です。イデオロギーのひとつとして、政治的・社会的なものの考え方や、思想を表現するのと同時に、人間の普遍性を表現することにより、文学には永遠性が生まれるようになりました。
人間の苦悩や体験などが、作家によって昇華されているからこそ、虚構である小説を読んでも感動を覚えたり凄みを感じたりするのではないでしょうか。

小説では、作者が築き上げた虚構の中に人間性の真実を追求することになるでしょう。もちろん多くの場合、作者の人生経験や取材体験などがモチーフとなり、それに基づいて小説は書かれています。しかしながら、経験や知識だけを重視して真実を探求する必要はありません。
実際の出来事だけに基づいて、心理や意識の流れを追求すると、時に作品世界を限定してしまうからです。ここがエッセイや日記と違うところと言えるでしょう。

特殊な体験と出来事に普遍性を持たせたのが文学であると考えるなら、作家個人の実体験だけでは創作活動に限界が生じてしまいます。波瀾万丈の人生を歩む必要はなく、芸術家は世渡りが苦手な人が多いというような意見とも別の話になるでしょう。

エンターテインメント系の小説では、物語性や人物造形の筆力が求められ、読者はひとつの物語として楽しめます。

文学は多様な価値観に身を置ける学問です。文学研究では、作品・作家・時代背景といったアプローチが考えられるでしょう。このサイトを通して、作品としての魅力や作家の思想から文章のディテールまで、文学表現全体を総合的に深めていきたいと考えています。

最近は、国語を論理と文学、二つに振り分ける傾向があるようです。さらに実用的な文章を論理の国語とするのは、文学が軽視されているように感じてしまいます。
確かに、考える専門家が学者で、感じる専門家が文学者というふうに表現されることが多々あり、実際にそうなのでしょう。しかし、文学をどのように考えているのか疑問に思います。文章には、思考と感情の統合が必要です。

論理性重視の文章の方が答えを導きやすく、学習するうえで都合がよいのかもしれません。しかし、近現代の作品や評論などを読んでいると、国語を論理と文学に分けてよいのか疑問に思います。あえて分けるなら論理と感性、あるいは認識と情緒、思想と感情などが妥当でしょう。

確かに小説の文章は個性が強いかもしれません。
しかし文章や文体は、作家としての魅力や個性、人間的な成長の現れです。

小説家は想像力により語ります。
架空の現実を設定し、虚構により真実を探究します。
苦悩や体験を芸術として昇華させなければなりません。
そして大抵は分かりやすい言葉で問いかけ、読者の想像力をかき立ててくれます。

いつの時代も小説家が一番の名文家です。
現在の口語体の文章を作り上げ、育ててきたのは小説家です。
近代においては、伝統的な日本語と欧文的な文体との折り合いを、最も上手につけたのは小説家でした。

一分の専門書、詩歌、実験的な表現方法の作品などは別として、少なくとも社会人が実用的な文章と小説の文章をわざわざ分けて考える必要はないでしょう。

いま文学に何ができるかを自問しながら、当サイトを運営していくつもりです。

このサイトにおける執筆方針

このサイトの主なトピックは文学に纏わることです。小説をはじめ、詩歌、エッセイ、ノンフィクション、評論などのほか、文学との結びつきの強い事柄を中心に、映画やドラマなどの映像作品も含めて取り上げます。

文学関連のトピックでは、作品鑑賞の記録や考察だけでなく、創作や執筆に関することも書いています。日本語による著作を中心に、翻訳文学も取り上げています。加えて、映画やテレビドラマなどの映像作品も取り上げることにしました。

取り上げる作品に関しては、純文学と大衆文学など、ジャンルの違いはあまりこだわりません。構成や表現などの文学性が高い作品だけでなく、物語性やエンターテインメント性重視の作品も取り上げます。

自由な精神と柔軟な知性により書かれた散文、ジャーナリスティックな視点のノンフィクション作品。それから文学評論・研究の書籍。これらも文学作品として魅力的です。

さらに文学研究の一環、あるいは視野を広げることを目的に、他の諸学に関しても文学との結びつきの強い事柄を中心に取り上げます。

当サイトでは、小説を中心に、映画やテレビドラマなどを話題にしていますが、作品紹介は論を立てるのに必要な範囲にとどめ、とくに推理小説でのネタばらしをするつもりはありません。

ただし冒頭の内容やあらすじに触れたり、印象的な部分や見どころとして、さわりに触れたりすることはあります。これから読書や映画鑑賞する方の興をそぐことがないよう心掛けています。

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