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『翔んで埼玉』同名漫画の実写化【映画評】

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この記事では、実写映画『翔んで埼玉』について、そのテーマや登場人物、物語の魅力を掘り下げていきます。

翔んで埼玉

翔んで埼玉
出典:Amazon

映画作品情報

監督:武内英樹
脚本:徳永友一
原作:魔夜峰央
出演者:二階堂ふみ, GACKT, 伊勢谷友介 ほか
配給:東映
劇場公開日:2019年2月22日

Blu-ray/DVD ほか

同名漫画の実写化(映画評)

2019年に公開された『翔んで埼玉』は、魔夜峰央さん原作の同名漫画を実写化した映画。
ギャグ漫画が原作のコメディーである。
監督は武内英樹さん、脚本は徳永友一さん。
ドタバタ喜劇のようなコメディーであるが、愛郷心を壮大なテーマにしているのが面白い。

魔夜峰央さんは、ギャグ漫画家として知られ、代表作に『パタリロ!』がある。
『翔んで埼玉』も『パタリロ!』も、白泉社発行の少女漫画雑誌『花とゆめ』に連載された漫画。
『パタリロ!』は、1978年に連載を開始し、2020年現在も『マンガPark』で連載される長寿漫画。
『マンガPark』とは、白泉社の運営するウェブコミックおよび総合エンタメアプリの配信サイト。
漫画『翔んで埼玉』は、1982年から1983年にかけて、別冊に3回に分けて連載された作品。
その漫画が実写化され、2019年に公開された。

実写映画『翔んで埼玉』は、二階堂ふみさんとGACKTさんのダブル主演。
壇ノ浦百美役の二階堂ふみさんは、この映画で初めて男役を演じた。

映画は、原作をもとにした伝説のパートと、その伝説を車のラジオドラマで聞く映画オリジナルの現代パートが交錯する展開になっている。

埼玉県熊谷市に住む菅原家は、父・菅原好海(ブラザートムさん)、母・真紀(麻生久美子さん)、娘・愛海(島崎遥香さん)の三人家族。
現代パートは、菅原家の三人が愛海の結納のために、父の運転する自家用車で、東京都内に向かう途中、都市伝説を題材にしたラジオドラマを聞くという設定である。
その都市伝説とは、東京から迫害を受ける埼玉県人が、埼玉解放のために戦うというストーリー。

映画は伝説パートと現代パートが交錯するが、映画のメインは伝説パートである。
その伝説パートに登場するのが、主人公の壇ノ浦百美(二階堂ふみさん)や麻実麗(GACKTさん)らの個性的なキャラクターたち。

都市伝説は、壇ノ浦百美と麻実麗の出会いから語られる。

壇ノ浦百美は、東京の名門校・白鵬堂学院の生徒会長を務めている。
二階堂ふみさんが演じているが、百美は男子。
百美の父親は、東京都知事・壇ノ浦建造(中尾彬さん)。

GACKTさん演じる麻実麗はアメリカ帰りで、白鵬堂学院に転入してきたばかり。
麗は都会的なセンスの持ち主で、港区に籍のある東京都民。
転校生だが一目置かれる存在。

麗はなぜか埼玉県人を庇い立てする。
そんな麗を、百美は怪訝そうにするが、心を惹かれてゆく。

そして百美は、東京都民のはずの麗の正体を知る。
麗は、埼玉県の大地主・西園寺家の子息であり、「埼玉解放戦線」の主要メンバー。

正体がばれた麗は、東京からの脱出を図る。
百美は麗についてゆく。

麗と百美は、千葉を経由して埼玉へ向かおうとするが、「千葉解放戦線」に捕まる。
そして「埼玉解放戦線」と「千葉解放戦線」の全面戦争と思いきや、共闘が成立しており、両戦線は東京都内に攻め込む。
百美は、自分の父親である壇ノ浦建造の不正を暴露し、壇ノ浦建造は失脚する。

麗と百美は、更なる計画を秘密裏に進める。

ラジオドラマはここで終わり、現代に戻る。

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