ビジネスメールや書類でよく使われる「お送りする」と「送付する」。
どちらも「送る」という意味ですが、使い方によって文章の印象は大きく変わります。
「丁寧に書いたつもりなのに、なぜか堅い」
そんな違和感の原因は、この2語の使い分けにあるかもしれません。
この記事では、それぞれの違いと適切な使い分けを、実例を交えて分かりやすく解説します。
「お送りする」とは?|やわらかい謙譲語
「お送りする」は、「送る」に「お〜する」を付けた謙譲語(※いわゆる謙譲語Ⅰ)です。
自分の行為をへりくだることで、相手への敬意を表します。
特徴
- やわらかく丁寧な印象
- 相手への配慮が伝わる
- メール・会話どちらでも使いやすい
例
- 資料をお送りいたします
- 後ほどメールでお送りします
👉 相手とのやり取りでは、最も自然で無難な表現です。
※補足
「お送りいたします」は、
「お送りする(謙譲語Ⅰ)」+「いたします(謙譲語Ⅱ/丁重語)」
が組み合わさった表現です。
「送付する」とは?|事務的な表現
「送付する」は、漢語由来の事務的な言い方で、敬語ではありません。
動作そのものを客観的に表す言葉です。
例
- 書類を送付します
- 必要書類を送付してください
👉 そのままだと敬意は含まれないため、
ビジネスでは次のようにするのが一般的です:
- 書類を送付いたします(←謙譲語化)
- 書類をご送付ください(←尊敬表現)
👉 このように、「送付する」は敬語に“加工して使う言葉”と考えると分かりやすいです。
違いをひと目で整理
| 項目 | お送りする | 送付する |
|---|---|---|
| 敬語 | 謙譲語 | そのままでは敬語でない |
| 印象 | やわらかい | 硬い・事務的 |
| 向いている場面 | メール・対人対応 | 契約・案内文・手続き |
| 使い方 | そのままで丁寧 | 敬語化して使う |
使い分けのコツ(実務ベース)
✔ 丁寧さ・印象を重視
→ お送りする
- 「資料をお送りいたします」
👉 相手との関係性を意識する場面ではこちら
✔ 正確さ・事務性を重視
→ 送付する(+敬語)
- 「書類を送付いたします」
- 「必要書類をご送付ください」
👉 手続き・契約など、フォーマルな文脈に適しています
よくあるミス
「送付する=丁寧」と思ってしまう
これはよくある誤解です。
👉 「送付する」はあくまで中立的な語なので、
そのままだと敬意は表せません。
必ず以下のように整えましょう:
- 送付いたします
- ご送付ください
まとめ
- お送りする=やわらかく丁寧な謙譲語(そのまま使える)
- 送付する=事務的な語(敬語化して使う)
👉 「誰に向けた文章か」を意識すると、自然に使い分けられます。

