この記事では、村上春樹さんの小説『騎士団長殺し』について、そのテーマや登場人物、物語の魅力をさまざまな角度から掘り下げていきます。
騎士団長殺し 村上春樹・著
書誌情報
書名:騎士団長殺し ―第1部 顕れるイデア編―/騎士団長殺し ―第2部 遷ろうメタファー編―
著者:村上春樹
出版社:新潮社
発売年月:単行本 2017年2月/文庫本 2019年2月-3月/電子書籍 2020年12月
ページ数:単行本第1部 512ページ/単行本第2部 544ページ/文庫本第1部上巻 336ページ/文庫本第1部下巻 336ページ/文庫本第2部上巻 336ページ/文庫本第2部下巻 384ページ
ジャンル:文学・評論/文芸作品
Cコード:0093(単行本)
紙書籍
電子書籍
登場人物の実生活での葛藤と奇妙な体験
村上春樹さんの14作目の長編小説『騎士団長殺し』。
本書は、2017年に新潮社から刊行された書下ろし。
実生活での葛藤と奇妙な体験が交差する物語です。
2部構成の小説で、第1部「顕れるイデア編」と第2部「遷ろうメタファー編」に分かれています。
2巻合わせて約1000ページの作品です。
既に、文庫本が発売されています。
文庫本は、第1部と第2部がそれぞれ上下巻あり全4冊です。
小説は、「私」という一人称で語られていきます。
物語の主人公は、36歳の画家です。
主人公の「私」は、抽象画を描きたいが、生活のため肖像画を描いています。
「私」は妻から理不尽な別れ話を持ち出されました。
「私」は、居たたまれなくなり家を出て、車で北海道と東北を放浪します。
家に戻ることができない「私」は、友人から家を借りて仮住まいを得ることができました。
その家を拠点に、画家の仕事も再開します。
しかし、その頃から不思議な出来事が起こり始めます。
非現実と現実が交差する、とても奇妙な物語展開です。