書物とことば 『ホテルローヤル』桜木紫乃――実在した家業を描く直木賞受賞作 桜木紫乃さんの連作短編集『ホテルローヤル』は、第149回直木賞を受賞した作品。かつて父親が経営していたラブホテルを舞台に、人間模様が繊細に描かれています。世間の常識から外れた世界を背景にしながらも、温かさや哀愁がにじむ珠玉の物語です。 2021.08.10 書物とことば
書物とことば 『銀河鉄道の父』門井慶喜――父子の情、家族愛 門井慶喜さんの長編小説『銀河鉄道の父』は、第158回直木賞受賞作です。宮沢賢治の生涯や家族についての物語が、賢治の父・宮沢政次郎の視線を通して描かれています。家族のぬくもりや父と息子の関係を描いた物語です。 2021.08.08 書物とことば
書物とことば 『ファーストラヴ』島本理生――普通の初恋ではない、歪められた記憶 島本理生さんの長編小説『ファーストラヴ』は、第159回直木賞(2018年上半期)受賞作です。普通の初恋ではない、歪められた記憶。女性や弱者に対する社会の理不尽さに目を向けさせる小説でした。 2021.07.25 書物とことば
書物とことば 『鍵のない夢を見る』辻村深月――町の事件を描いた短編集の魅力 辻村深月さんの短編集『鍵のない夢を見る』は、第147回直木賞(2012年上半期)受賞作です。 町の事件を扱う5編が収録されています。結論を出してしまわずに、読者に委ねる書き方を意識したとのこと。 2021.07.17 書物とことば
書物とことば 『心淋し川』西條奈加 様々な事情を抱え、江戸の古びた長屋に住む人々 西條奈加さんの短編小説集『心淋し川』は、第164回直木賞(2020年下半期)受賞作です。時代小説の連作短編集であり、全六編が収められています。描かれているのは、様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々のこと。 2021.07.06 書物とことば
書物とことば 『紙の動物園』『もののあはれ』『円弧』――ケン・リュウの知性と叙情が織りなす物語 中国系アメリカ人、ケン・リュウ氏の短篇小説「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」などについて。「紙の動物園」は、2012年度のヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学大賞の各短篇部門を受賞。「円弧」は、日本で映画化された作品。 2021.07.04 書物とことば
書物とことば 『カンガルー日和』村上春樹――リリカルな作風の掌編集 村上春樹さんの短編小説集『カンガルー日和』は1983年9月に平凡社より刊行されました。上梓した短編集の中では2作品目にあたります。掌編小説集としては初の作品集です。 2021.06.27 書物とことば
書物とことば 『中国行きのスロウ・ボート』村上春樹 1983年刊行の初の短編集 『中国行きのスロウ・ボート』は、村上春樹さんの初めての短編小説集として、1983年5月に中央公論社より刊行されました。本書には、表題作の「中国行きのスロウ・ボート」のほか、雑誌に発表された年代順に、7編が収められています。 2021.06.26 書物とことば
書物とことば 『女のいない男たち』村上春樹――人間関係の機微を巧みに描いた6編 村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』は、2014年に文藝春秋から刊行。この場合の「いない」は、去られたり失ったりしていない、という意味合い。あるいは、去られようとしている男たち。表題作「女のいない男たち」、「ドライブ・マイ・カー」など。 2021.06.24 書物とことば
書物とことば 『職業としての小説家』村上春樹――自伝的エッセイ 村上春樹さんの『職業としての小説家』は、35年間の作家生活について語った自伝的エッセイ。出版社からの依頼で書き始めた文章ではない。少しずつ断片的に、テーマ別に書きためていたそうだ。 2021.06.03 書物とことば