詩歌

『サラダ記念日』俵万智さんが24歳のときの第一歌集

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俵万智さんは1962年、大阪府生まれ。
結社「心の花」所属。
「心の花」の主宰および編集長は、佐佐木幸綱氏。

俵万智さんは、1981年に早稲田大学第一文学部日本文学科に入学。
在学中に歌人佐佐木幸綱氏と出会い、作歌を始められた。

『サラダ記念日』は、俵万智さんが24歳のときの第一歌集。
それまでの短歌にはない、新しい感覚の作品が話題を呼ぶ。
影響を受けている歌人は多いことであろう。
口語を自在に取り入れる歌風は、歌壇から高い評価を得るとともに、多くの人々の心を掴み、280万部突破の大ベストセラーとなった。
1987年の刊行時に大きな話題となり、俵万智さんはテレビ番組などのメディアにも出演されていた。

表題歌の「サラダ記念日」のほか、第32回(1986年)角川短歌賞を受賞した「八月の朝」などを含む434首を収録。
歌集「サラダ記念日」は、第32回(1988年)現代歌人協会賞を受賞。

角川短歌賞は、公募の新人賞で1篇50首一連の未発表作品を対象とする。
受賞作、次席、佳作、候補作などを選ぶ。
月刊短歌誌「短歌」にて発表される。
1985年の第31回角川短歌賞では、俵万智さんの「野球ゲーム」が次席作品となっている。

現代歌人協会賞は、前年度に刊行された新人の歌集が対象。
主催する現代歌人協会は、歌人の職能的性格をもつ団体として結成された一般社団法人。

刊行当時、俵万智さんは東京都町田市在住。
神奈川県の公立高校で国語教諭をつとめながら、短歌を発表していた。
作品の舞台として、小田急小田原線の沿線風景も登場している。
短歌に実名も詠み込まれている。
ただし文学的感興を出すための演出であることが多いようだ。
表題歌の「サラダ記念日」に関しても、実体験を基にしながら必ずしも事実に拘らずに、効果や音韻などを考えて文学的価値や芸術性を高めている。

サラダ記念日/俵万智
出典:Amazon
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