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『覚えておきたい 美しい大和言葉』日本の言葉研究所【書評】

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この記事では、『覚えておきたい 美しい大和言葉』というタイトルの本を紹介します。

覚えておきたい 美しい大和言葉 日本の言葉研究所・編著

覚えておきたい 美しい大和言葉(	だいわ文庫)の表紙
出典:Amazon

書誌情報

書名:覚えておきたい 美しい大和言葉
編著:日本の言葉研究所
出版社:大和書房(だいわ文庫)
発売年月:文庫本 2016年1月/電子書籍 2016年1月
ページ数:文庫本 240ページ
Cコード:C0180(語学総記)

古来日本に伝わってきた言葉

『覚えておきたい 美しい大和言葉』は、2016年1月に大和書房より刊行された。著者の「日本の言葉研究所」は、日本語に関心を持つ人たちの集まりで、ワークショップや研究会などを開催する。

日本語は、大和言葉、漢語、外来語と大きく三つに分けられる。大和言葉は、古くからの純粋な日本語であり、感覚的に意味や内容が理解でき、思いも伝わりやすいと言っても過言ではないだろう。本書の「はじめに」においては、このような内容の書き出しで始まった。

本書でも触れているが、大和言葉は古来日本に伝わってきた言葉なのだが、丁寧な言葉づかいや、よそ行きの言葉というイメージが強いかもいれない。そのような言葉の数々を活用すれば、表現が豊かになるので、コミュニケーションや仕事に役立てている方もいると思う。

こういった実用性も大切だが、本書では自由に言葉を口に出し、純粋に言葉の持つ魅力を味わうことを提案している。そのため、取り上げている大和言葉は、普段はあまりお目にかからないものが中心になったとのこと。仕事などで使えるかではなく、心に留まり琴線に触れるもの、というのが言葉選びの基準となった。

といっても、本書を買う気になる人なら、ふだんから見聞きしたり使ったりしている言葉がけっこうあるかもしれない。日常会話やメール、手紙などで使っても差し障りはなさそうだ。本書には四季の言葉もあるが、とくに俳句に関心のある人なら見慣れているだろう。分かりにくい漢語やカタカナ語を使うよりも、品があるのではないかと思う。

思いを同じくしている相手になら、意味が伝わるのではないだろうか。古来日本に伝わってきた大和言葉の持つ力を信じている人には伝わるはずだ。

目次を繰ると、第1章「時・季節の言葉」、第2章「装いの言葉」、第3章「味わいの言葉」、第4章「住まい・暮らしの言葉」、第5章「思いの言葉」、そして日本の四季の言葉「春」「夏」「秋」「冬」と章分けされていた。

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