日本文学

本・小説

『国境の南、太陽の西』村上春樹 ‐ 幸せなはずの「僕」が満たされない理由【書評】

『国境の南、太陽の西』は、村上春樹さんの7作目の長篇小説。1992年に講談社から刊行された。子供の頃の話から始まり、思春期の出来事、大学での四年間、社会人になってからの出来事、結婚、バーの経営と順番に語られてゆく。
本・小説

『映画ライターになる方法』まつかわゆま ‐ 文章上達のポイントを学ぶ【書評】

まつかわゆま氏の『映画ライターになる方法』は、2005年に青弓社から刊行された。ライターは対象となる産業を掘り下げて取材するため、基本的には得意とする専門分野がある。映画ライターとしての実績をお持ちのまつかわゆま氏の著書を紹介する。
本・小説

『ダンス・ダンス・ダンス』村上春樹 ‐ 34歳になった主人公の「僕」【書評】

村上春樹さんの小説『ダンス・ダンス・ダンス』は、1988年10月に講談社から、上下巻で刊行された書下ろしの長編小説。村上春樹さんの初期三部作の続編だ。主人公の「僕」は、原則的に同一人物である。
本・小説

『羊をめぐる冒険』村上春樹 ‐ 僕は鼠と再会できるのか【書評】

『羊をめぐる冒険』は村上春樹さんの3作目の長編小説。第4回野間文芸新人賞受賞作。『風の歌を聴け』および『1973年のピンボール』と合わせて初期三部作あるいは鼠三部作と呼ばれている。同一人物である主人公の「僕」と「鼠」と呼ばれる男が登場する。
本・小説

『1973年のピンボール』村上春樹 ‐ 僕と鼠のその後【書評】

『1973年のピンボール』は、1980年に発表された村上春樹さんの2作目の長編小説。デビュー作『風の歌を聴け』の続編。「僕」と「鼠」と呼ばれる男の、その後のそれぞれの人生が描かれています。
本・小説

『風の歌を聴け』1979年発表の村上春樹さんのデビュー作【書評】

『風の歌を聴け』(講談社, 1979年)は、村上春樹氏のデビュー作であり、その後の作品とも作風に共通点が多い。そういった意味で、村上春樹氏の原点となる小説とも言えるだろう。
本・小説

『破局』遠野遥 ‐ 主人公の陽介が犯したそもそもの誤り【書評】

遠野遥さんの小説『破局』は、第163回芥川賞受賞作。主人公の陽介は法学部に在籍し公務員を目指す大学4年生。陽介は、高校時代のラグビー部顧問である佐々木からの依頼で、母校のラグビー部のコーチをしている。
本・小説

『首里の馬』高山羽根子 ‐ 孤独なようで大胆にもなれる主人公【書評】

高山羽根子さんの小説『首里の馬』は、第163回芥川賞受賞作。主人公の未名子は、近所にある私設資料館で、資料整理などの手伝いをしている。職場ではなく、中学生のときから続けている手伝いを、社会人になってからも、仕事が休みの時に行っていた。
本・小説

『赤い砂を蹴る』石原燃 ‐ 身近な社会問題を凝縮したような作品【書評】

石原燃さんのデビュー小説『赤い砂を蹴る』。この物語は、主人公とその友人が、日系ブラジル人の農場へ向かう旅の途中から始まる。
本・小説

徐々に明かされる「アキちゃん」の人物像(三木三奈)【書評】

三木三奈さんの小説『アキちゃん』は第125回文學界新人賞を受けた作品。小説『アキちゃん』は、一人の女性が小学5年のときに同級生だったアキちゃんのことを、回想しながら語る構成である。
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