日本文学

書物とことば

『流浪の月』凪良ゆう ‐ 世間からは理解してもらえない二人の関係性

凪良ゆうさんの『流浪の月』は、東京創元社より2019年8月に刊行された。2020年本屋大賞受賞作。主人公は更紗と文のふたり。ふたりの関係性が、本作のテーマになっている。世間からは理解されないふたりの出会いと15年後の再会。だがふたりは絆を確かめ合う。
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『珠玉の短編』山田詠美 ‐ ユーモラスで深みのある11編

山田詠美さんの短編集『珠玉の短編』は2016年に講談社より刊行された。全11編を収録。性愛についての話が多い。それから苛めについて。変化に富んだ文体、ユーモラスな語り口などが印象的。川端康成文学賞の「生鮮てるてる坊主」は、少しシリアスに展開。
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『選べなかった命』河合香織|出生前診断の現実と選択の葛藤

河合香織氏の『選べなかった命:出生前診断の誤診で生まれた子』は、2018年に文藝春秋から刊行されたノンフィクション。母体保護法の矛盾、優生思想、医療の現場の葛藤を追い、第50回大宅壮一ノンフィクション賞・第18回新潮ドキュメント賞をW受賞。
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『希望の糸』東野圭吾 ‐ 悲しくぞっとする殺人事件の経緯

東野圭吾さんの小説『希望の糸』は、2019年7月に講談社から刊行された書き下ろし長編で、「家族」をテーマにした物語。本作は、加賀恭一郎シリーズに登場する松宮脩平刑事が主人公のスピンオフ作品である。松宮刑事は、加賀恭一郎の従弟。
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『クスノキの番人』東野圭吾 ‐ 不運を嘆いていた青年の成長

東野圭吾さんの小説『クスノキの番人』は、不運を嘆いていた青年が、突然現れた伯母に導かれ、与えられた仕事を通して成長ゆく物語。願い事をすれば叶うという御神木のクスノキ。ファンタジー的な要素が強い作品である。
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『文章読本』丸谷才一 ‐ 複雑になった現実への対応

丸谷才一氏の『文章読本』は、1977年に中央公論社から刊行された。現実はいっそう複雑になったが、我々は過去から学び取る際に、自分自身を経過させ、文明全体、社会全体の力も借り、新しい文章の型を自分の力で作るしかない。
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『新文章読本』川端康成 ‐ 生きた文章を考える

傑出した作家は、より多く独自の優れた文章、優れた文体を持っている。また、新しい思想・内容は、それにふさわしい、新しい表現、新しい文章を必要とする。川端康成氏の『新文章読本』を読むと、実用的で生きた文章を学べる。これには小説も含まれる。
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『文章読本』谷崎潤一郎 ‐ 日本語の本質を説く

谷崎潤一郎氏の『文章読本』は、日本語の本質を説いており、80年以上経っても色褪せない。今読んでも学ぶべきことが多く、今後の参考にもなる。時代背景が変わっても、価値ある文章読本である。
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『文章読本』三島由紀夫 ‐ 教養を感じる高い見識と明快さ

三島由紀夫氏の『文章読本』からは、 教養に裏付けられた卓越した見識を感じる。実用的な文章なら誰でも書けるが、鑑賞に耐えうる文章は専門的な修練を経なければ簡単に書くことはできない。三島由紀夫氏は、文章の最高の目標を、格調と気品に置いた。
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『星落ちて、なお』澤田瞳子 ‐ ひとりの女性の一代記

澤田瞳子さんの小説『星落ちて、なお』は、第165回直木賞受賞作。『別冊文藝春秋』に掲載された連載小説が、単行本化され直木賞を受賞した。明治から大正の、東京を舞台に、実在した女絵師をモデルにし、彼女の人生を一代記として書いている。
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