小説 『女のいない男たち』村上春樹 ‐ 人間関係の機微を巧みに描いた6編【書評】 村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』は、2014年に文藝春秋から刊行。この場合の「いない」は、去られたり失ったりしていない、という意味合い。あるいは、去られようとしている男たち。表題作「女のいない男たち」、「ドライブ・マイ・カー」など。 2021.06.24 小説
評論・随筆・その他 『職業としての小説家』村上春樹 ‐ 自伝的エッセイ【書評】 村上春樹さんの『職業としての小説家』は、35年間の作家生活について語った自伝的エッセイ。出版社からの依頼で書き始めた文章ではない。少しずつ断片的に、テーマ別に書きためていたそうだ。 2021.06.03 評論・随筆・その他
評論・随筆・その他 『猫を棄てる 父親について語るとき』村上春樹 ‐ 自身のルーツ【書評】 村上春樹さんの『猫を棄てる 父親について語るとき』。亡き父親の戦争体験や父親との思い出、自身のルーツについて綴ったエッセイ。世界を作り上げる大きな物語の、ごく微小な一部について。 2020.12.24 評論・随筆・その他
小説 『一人称単数』村上春樹 ‐ 過去を振り返るように語る主人公【書評】 村上春樹さんの短編小説集『一人称単数』の刊行は2020年。短編集は文章の名手と言われるような老練な作家が書くもの、という意見を聞くことがあります。『一人称単数』は正にそういった作品といえるでしょう。 2020.12.21 小説
小説 『海辺のカフカ』村上春樹 ‐ 15歳の少年が主人公の幻想的な物語【書評】 村上春樹さんの小説『海辺のカフカ』は、書き下ろしの長編。村上春樹さんの長編小説としては、10作目となる。上下巻二分冊で刊行された。『海辺のカフカ』は、15歳の少年が家出を決意するところから始まる。 2020.12.15 小説
小説 『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹 ‐ 夫婦の感情のもつれ、戦前の満州国【書評】 『ねじまき鳥クロニクル』は、村上春樹さんの8作目の長編小説。「第1部 泥棒かささぎ編」「第2部 予言する鳥編」「第3部 鳥刺し男編」の3巻から成る。第47回(1995年)読売文学賞<小説賞>受賞作。 2020.12.10 小説
小説 『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹【書評】 村上春樹さんの長編小説『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、第21回谷崎潤一郎賞受賞作。この小説は40章からなり、「ハードボイルド・ワンダーランド」の章と、「世界の終り」の章が交互に繰り返され、二つの物語はパラレルに進行する。 2020.12.05 小説
小説 『スプートニクの恋人』村上春樹 ‐ 同性への恋と異性の友人【書評】 『スプートニクの恋人』は、村上春樹さんの9作目の長篇小説。1999年に講談社より刊行された書下ろし長篇小説である。この小説は、「すみれ」という22歳の女性のことを中心とする物語である。すみれは22歳の春に初めて恋に落ちた。 2020.09.28 小説
小説 『螢・納屋を焼く・その他の短編』村上春樹 ‐ 大ベストセラー長編の下敷き【書評】 村上春樹さんの短編小説集『螢・納屋を焼く・その他の短編』には、昭和58、9年ごろに、雑誌に掲載された5編が収録されている。その内の一編である小説『螢』は、大ベストセラー長編小説『ノルウェイの森』の下敷き。 2020.09.11 小説
小説 『国境の南、太陽の西』村上春樹 ‐ 幸せなはずの「僕」が満たされない理由【書評】 『国境の南、太陽の西』は、村上春樹さんの7作目の長篇小説。1992年に講談社から刊行された。子供の頃の話から始まり、思春期の出来事、大学での四年間、社会人になってからの出来事、結婚、バーの経営と順番に語られてゆく。 2020.09.10 小説