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『やんごとなき一族』庶民の家庭から上流社会の一族に嫁ぐ【ドラマ評】

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この記事では、ドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)について、そのテーマや登場人物、物語の魅力をさまざまな角度から掘り下げていきます。

やんごとなき一族

やんごとなき一族
出典:Amazon

作品情報

出演者:土屋太鳳, 松下洸平, 尾上松也, 松本若菜, 石野真子, 石橋 凌 ほか
脚本:神森万里江, 青塚美穂
原作:こやまゆかり『やんごとなき一族』(講談社「Kiss」連載)
制作著作:フジテレビ
放送:2022年

庶民の家庭から上流社会の一族に嫁ぐ

ドラマ『やんごとなき一族』は、フジテレビの木曜劇場で放送された。本作の主演は、土屋太鳳さん。松下洸平さんらが共演する。原作は、講談社『Kiss』に連載された、こやまゆかりさんの同名コミック。

土屋さんが演じる佐都は、庶民の家庭から上流社会の一族に嫁ぐ女性で、結婚相手の男性・深山健太を松下さんが演じる。この深山家が、江戸時代から続く名家であり、不動産事業を手がけ莫大な資産を有する一族。

佐都は、母・篠原良恵(石野真子さん)と二人で、大衆食堂を営む、明るくて芯が強い女性。ドラマを視聴したら、この人物設定を通り越して、逞しさや我慢強さを強く感じた。

佐都は、交際中の健太からプロポーズされ、受け入れた。この時の健太は、家を出て一人暮らしをし、深山家とは無関係の会社に就職していた。そのため佐都は、健太が莫大な資産を有する深山家の次男であることを、この段階では知らなかった。

やんごとなき一族、深山家の当主・深山圭一(石橋 凌さん)は、初めて深山家の豪邸を訪れ、挨拶に来た、佐都を騙し討ちにするようなやり方で、門前払いにした。健太の母親・久美(木村多江さん)は、圭一に命令され、ごめんなさい、と言いつつ佐都を突き飛ばした。その隙に門が閉じられてしまった。原作のコミックでは、佐都を突き飛ばすのではなく、健太の手を掴んで敷地内に引っ張り、門を閉めた。

健太は、もちろん猛反発! 圭一に反対されても、深山家との縁を切ることを覚悟して、改めて佐都にプロポーズした。佐都は、健太を信じることにし、二人は入籍! 圭一は、健太を失うことを恐れ、二人の結婚を許した。そして健太と佐都は、幸か不幸か、深山家の人々と暮らすことに……。

健太は、独裁的な父親や深山家の慣習に嫌悪感を抱いていたわけだが、父親をはじめとする家族とは、もっと普通の家族の関係でいたい、と思い続けていた。健太は、佐都と二人で普通の家庭を築きたかったが、父親の策略もあり、深山家に舞い戻った。 圭一は、健太を自身が経営する会社の専務にした。長男の明人(尾上松也さん)ではなく、次男の健太を跡取りにしようとする。父親に従順な明人よりも、明人の妻・美保子(松本若菜さん)の方が、心穏やかではいられない。

波乱の幕開けではあったが、第1話で二人は結婚し、佐都は深山家の一員となった。だが本作は、シンデレラストーリーではなく、アフターシンデレラストーリー。佐都には、試練が待ち受けていた。深山家の豪邸には、長男夫婦、三男夫婦、末娘、祖母が暮らしている。深山家の理不尽なしきたりや、後継者争いに巻き込まれるだけでなく、そもそも圭一は二人の結婚を本気で許してはいない。

▼参照:やんごとなき一族|フジテレビ公式サイト

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