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ことばと創作

令和8年晩夏の俳句

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令和八年、小暑から立秋へ向かう季節を詠んだ俳句をまとめています。移ろう季節の光や風、仕事や日々の暮らしのなかで心に留まった瞬間を一句に託し、折々に作品を加えていきます。

夏山や今日行く病院も見えし

俳句ポスト365 並選

夕立や一本の百合倒れけり

吾より母に必要な氷菓かな

蝙蝠を部屋より追うて半時間

草木にも吾の足にも登る蟻

扇風機の先には昼寝する母

北国の晩夏の風のやはらかし

白南風やレースのカーテンふくらみて

西日照り庭木ことごとく葉を垂る

甚平や箪笥に眠るひと夏を

麦茶沸かす瓶には少し残るまま

夏布団掛けぬ夜つづく北の町

厠の網戸を直せば風通る

二本なる夏木の影の濃くなりぬ

土用蜆飽きることなく年巡る

土用鰻今年は五回食ひにけり

麦酒酌む母のグラスに指三本

蟻地獄幼き頃のままありぬ

脱衣所の窓に火取虫当たりをり

扇風機に飛ばされゴミ箱の外へ

庭にてばったりいつもの蜥蜴かな

庭の葉を食む尺蠖の擬態かな

尺蠖や庭の葉を食み蛾にならむ

黒揚羽どこから庭へたどりしか

黒揚羽
黒揚羽

眼前に黒揚羽ひらり迫りくる

二人暮らし箸の多い夏夕べ

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