この記事では、石黒圭氏の著書『形容詞を使わない 大人の文章表現力』を紹介します。
形容詞を使わない 大人の文章表現 石黒圭・著
![形容詞を使わない大人の文章表現力/石黒圭](https://sugayan.net/wp-content/uploads/2022/05/otonano-bunsho.jpg)
形容詞を使わない 大人の文章表現
著者:石黒圭
出版社:日本実業出版社
発売年月:単行本 2017年11月/電子書籍 2017年11月
ページ数:単行本 237ページ
Cコード:C0081(日本語)
文章では形容詞を避けるべき!?
石黒圭氏の著書『形容詞を使わない 大人の文章表現力』は、日本実業出版社から2017年11月に刊行された。イラストを交えながら、易しい文章で書かれた日本語学的な本である。
文章では形容詞を避けるべきという意見を、聞いたことがないだろうか。本書のテーマはタイトルからも明白であるが、文章を書く上では形容詞を避けることが基本という立場から、形容詞に代えてどのような文章表現にすべきかが書かれている。なぜ形容詞を避けるべきかと、形容詞を言い換えるための具体的なレトリックが、一冊にまとめられている。
形容詞は、共感や感情をストレートに示しやすく、アバウトな会話の中で使う分には便利かもしれない。しかし、文章において、状況が目に浮かぶように説明しなければならないとき、主観性が強く感覚的な形容詞だけでは不十分であり、不向きと考えるべきであろう。論理的でなければ、筋の通った分かりやすい文章にはならないものだ。文章でなくても、形容詞ばかりの会話では、稚拙に感じてしまうのではないだろうか。
大人が書く読み手のいる文章では、やはり形容詞はなるべく避けたほうがよい。もしも形容詞しか浮かばないなら、本書は打って付けの指南書になりそうだ。本書の具体的な内容に触れることはできないが、本書には3類9種の方法が紹介されている。この表現技術を理解できれば、形容詞に頼らなくても、豊かな表現が身に付きそうだ。
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