書物とことば

『1Q84』村上春樹――複雑なストーリーと二つの執筆動機

村上春樹氏の小説『1Q84』は単行本で全3巻の長編。2009年から2010年にかけて新潮社より刊行されました。第63回(2009年)毎日出版文化賞<文学・芸術部門>受賞作。朝日新聞が識者へのアンケートで選んだ「平成の30冊」では第1位でした。
映像とものがたり

映画『羅生門』は芥川龍之介の何を映像化したのか?――文学と映画の比較考察

1950年公開の黒澤明監督作『羅生門』。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞などを受賞し、日本映画の世界的評価の契機に。芥川龍之介の原作との違いを比較。
映像とものがたり

『新聞記者』映画レビュー 権力とメディアの真実に迫る

映画『新聞記者』は、政治問題をモチーフにした社会派ドラマ。本作は、新聞記者・望月衣塑子さんの著書である新書『新聞記者』を原案にし、脚色したオリジナルストーリー。監督は藤井道人さん。主演はシム・ウンギョンさんと松坂桃李さん。
書物とことば

日本人の起源を科学的に解明、DNA解析の本2冊を読んだ感想

斎藤成也氏の『核DNA解析でたどる 日本人の源流』と篠田謙一氏の『日本人になった祖先たち DNAから解明するその多元的構造』。古人骨と現代人のDNA解析により、人類の系統や分布を研究する分子人類学者。
書物とことば

『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ 遺伝子工学が齎した残酷な世界

『わたしを離さないで』(原題:Never Let Me Go)は、2005年にイギリスで発表され、日本では2006年に早川書房から単行本が刊行された小説です。著者はノーベル賞作家のカズオ・イシグロさん。翻訳者は土屋政雄さんです。
書物とことば

『騎士団長殺し』村上春樹 登場人物の実生活での葛藤と奇妙な体験

『騎士団長殺し』は、村上春樹さんの14作目の長編小説です。この作品は2017年に新潮社から刊行された書下ろし。2部構成の小説で、第1部「顕れるイデア編」と第2部「遷ろうメタファー編」に分かれています。実生活での葛藤と奇妙な体験が交差します。
書物とことば

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』村上春樹 喪失と再生をめぐる旅

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は、2013年に文藝春秋から刊行された、村上春樹さんの13作目の長編小説です。主人公が語る過去の悲痛な出来事から物語は始まります。本作はいわゆるリアリズム小説。
書物とことば

『アフターダーク』村上春樹――詩的な表現と物語の視点

村上春樹さんの小説『アフターダーク』には、浅井マリという19歳の女子大生が登場します。マリが23時56分から翌朝6時52分までに体験する出来事がストーリーの中心です。深夜から翌日の明け方までの出来事として描かれています。
書物とことば

『ノルウェイの森』村上春樹――心の深淵を覗く

村上春樹さんの小説『ノルウェイの森』は、1987年に講談社から上下巻で刊行された書下ろし長編です。村上春樹さんが恋愛をテーマにリアリズム小説を書くことにした理由、本作のあらすじ、下地となった短編小説についてなどをまとめました。
書物とことば

『沈黙』遠藤周作――江戸時代のキリシタン弾圧を題材にした歴史小説

遠藤周作氏の小説『沈黙』は、1966年に新潮社から刊行された書き下ろしの長編で、江戸時代のキリシタン弾圧を題材にした歴史小説です。江戸時代初期の史実を基にしています。
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