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白石一文さんへのインタビュー 小説家に必要な資質について学ぶ(公募ガイド2020年3月号)

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公募ガイド2020年3月号に興味のある記事が載っていた。
直木賞作家の白石一文氏へのインタビューだ。
内容は、自伝的小説『君がいないと小説は書けない』についてのインタビュー。
そのなかには、小説家の資質についてのご意見もある。

公募ガイドに掲載された白石一文氏へのインタビューから学ぶ

小説家を目指すなら、次のような心掛けが大切。

  • 構成力に繋がる記憶力を鍛える。
  • 常日頃から正確な言葉をじっくり喋るよう努力する。
  • 文章上達のためには純文学を読む。

小説家に必要なのは構成力に繋がる記憶力

インタビューの中で、白石一文氏は次のように仰っている。

小説を書く人は、僕の父親も含めて皆、記憶力がすごいですよ

白石一文氏の父親は、同じく直木賞作家の白石一郎氏。
書きたい人は、記憶力を鍛える必要があるとのこと。
特に構成力に繋がる記憶力。

白石一文氏は編集者として、芥川賞と直木賞に関わっていたので、根拠のある確かな意見であろう。
作家は、執筆している最中も、何を書いたかを記憶し頭の中で整理しながら、次に書くことを見極める必要がある。

これが構成力に繋がる。 回想を書くときなどにも言える。

物書きの仕事全般についても言えるかもしれない。
国語力も必要だが、構成したり伏線を張ったりする際には、記憶力が重要になる。

白石一文氏は、レベルの高い人は、安易に章分けせずに、回想と今を自在に操るとも仰っている。

常日頃から正確な言葉をじっくり喋る

それからもう一つ、文章を上手に書けるようになるための、秘訣のようなことも仰っている。
それは次のようなことだ。

文章をうまく書けるようになるには、常日頃から正確な言葉をじっくり喋るよう努力すればいい

これは、同じ直木賞作家である、父親の白石一郎氏から教わったそうだ。
もっともな話なのかもしれない。
普段から言葉に敏感だと、文筆を書くときに良い効果を生む。
淀みなく話せるようになる必要はない。
言葉を選びながらじっくりと話すよう心掛けることが大切。
もちろん読み書きの基本を心得ていることが前提の話である。

映像を正確に再生するとか、的確な比喩を考えるとか言う方もいるが、正確な言葉で表現することが最も大事ということだろう。
小説家の中には、頭の中で映像をイメージしてから文章にする方もいる。
比喩表現の多い作家もいる。村上春樹氏は比喩表現の多い作家の一人だろう。

ただ、構成がしっかりしていて、正確な言葉で書かれている文章であることが大切なのは確かだ。
ライターの仕事をしている人なら、この部分が文章力のほとんどと言えるかもしれない。

文章上達のためには純文学を読むこともおすすめ

白石一文氏は、文章の勉強をしたいなら純文学を読んでほしいとも述べている。

戦後の芥川賞受賞作を全部読むだけでも文章の勉強になりますよ

これは小説を書かれている方へのアドバイスである。

小説家にも色々な方がいて、色々な意見があると思う。
白石一文氏は、小説を読むことを基本と考えている。
恐らくそのように考える方が多数を占めるだろう。

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