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キューブリック版『シャイニング』では原作者と映画監督が対立!?

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映画『シャイニング』(The Shining)は、1980年に公開されたホラー映画。
スティーヴン・キング氏が著した同名小説を、巨匠スタンリー・キューブリック氏が映画化した。
キューブリック氏は、製作・監督および共同脚本を務めている。
この映画では、キング氏とキューブリック氏の対立があった。

映画『シャイニング』の冒頭あらすじ

小説家志望のジャック・トランス(ジャック・ニコルソン氏)が、ホテル管理人の面接を受け、冬期閉鎖する巨大ホテルへ向かう場面から始まる。

ジャックは小説家の仕事だけでは生計を立てられずにアルバイトもしている。
支配人のスチュアート・アルマン(バリー・ネルソン氏)から、以前の管理人が家族を殺し自殺したいわくつきのホテルであることを聞かされるが、ジャックは気にも留めない。
住み込みで閉鎖中のホテルの管理をする仕事であれば、執筆が捗ると考えていた。
ホテル側との信頼関係を保つために、責任を持ってホテル管理人の仕事をするつもりでいる。
こうしてジャックは、妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル氏)と息子のダニー(ダニー・ロイド氏)を伴い、従業員がまだいる雪が降る前のホテルへ自家用車で向かう。

ホテルに着いたジャックは、ホテルを案内され、ホテル管理の引継ぎを受ける。
雪が降る前に、他の従業員たちはホテルを離れ、トランス一家だけが残る。

霊感の強いダニーは、ホテルに着いたときから、何かを感じていた。
ダニーの持つ不思議な能力のことを「シャイニング」という。
このホテルでは、過去にジャックたちと同じように冬期閉鎖中の管理人を務めていた男が家族を惨殺するという事件が起きていた。

原作者スティーヴン・キング氏は完成した映画に不満!?

小説『シャイニング』の原作者であるスティーヴン・キング氏は、アメリカのモダン・ホラー小説家。
非現実的な怪奇小説とは異なり、一見平凡な日常を舞台にしながら、ホラー小説に仕上げていく作風。
ホラー作品だけでなく、映画『スタンド・バイ・ミー』の原作『The Body』などの著者としても有名である。

スタンリー・キューブリック氏は、映画化にあたり、キング氏の原作を大幅に変更している。
これについてキング氏は、キューブリック氏が製作した映画版への批判を繰り返している。
キング氏は、キューブリック氏が製作した『シャイニング』が、単なる怨霊ホラーのように感じることに不満があったようだ。

キング氏は、再映像化を試み、1997年のテレビドラマ版『シャイニング』では、自ら脚本を手掛け、映像化の監修を行った。こちらの作品では、原作者のキング氏自身が製作総指揮を務め、脚本を書き下ろした。そして、製作をマーク・カーライナー氏、監督をミック・ギャリス氏が務めた。出演は、レベッカ・デモーネイ氏、スティーブン・ウェバー氏、コートランド・ミード氏ら。

映画『シャイニング』は商業的な成功をおさめホラー映画の古典に

映画製作者と原作者の対立はあったが、1980年公開の映画『シャイニング』は商業的には成功し、スタンリー・キューブリック氏の知名度は高まっている。
役者の演技力やキューブリック氏の恐怖演出、映像美などが賞賛され、ホラー映画の古典としての地位を得た。

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出典:Amazon
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