書物とことば 『ベネッセ表現読解国語辞典』わかりやすさを追求した国語辞典 『ベネッセ表現読解国語辞典』は、主な対象が高校生ということもあり、わかりやすさを追求している。他の国語辞典とは異なる特徴があるので、簡単にではあるがご紹介したい。 2020.10.28 書物とことば
書物とことば 『集英社国語辞典』と『新選国語辞典』と『明鏡国語辞典』の違いと共通点 『集英社国語辞典』と『新選国語辞典』(小学館)と『明鏡国語辞典』(大修館書店)は、小型国語辞典のなかでは収録語数か分量、もしくは両方とも多いという特徴がある。中身を見ると特色の違いを感じた。三者を比較しながら、その特徴を簡潔に解説する。 2020.10.27 書物とことば
書物とことば 『背高泡立草』古川真人――島の歴史とゆかりのある家族 古川真人さんの小説『背高泡立草』は、第162回芥川賞受賞作。本作には、9つの話があり、船着き場の話から始まり、帰路の話で終わる。この物語の本筋は、島にある納屋の周りの草刈りであるが、その他にも島の歴史についての話もある。 2020.10.26 書物とことば
書物とことば 『1R1分34秒』町屋良平――主人公の「ぼく」の人間性 町屋良平さんの小説『1R1分34秒』は、第160回芥川賞受賞作。主人公の「ぼく」は21歳のプロボクサー。C級ライセンスを取得し、四回戦の試合に出場している。パチンコ店員のアルバイトもしている。 2020.10.25 書物とことば
書物とことば 『ニムロッド』上田岳弘――謎のメールの展開と三人の関係 上田岳弘さんの小説『ニムロッド』は、第160回芥川賞受賞作。本作は、仮想通貨のビットコインなどを題材にして、情報化社会をどう生きるか、といったとことをテーマにしている。本作の主人公の名前は、ビットコインの創業者のサトシ・ナカモトと同姓同名である。 2020.10.24 書物とことば
書物とことば 『送り火』高橋弘希――苛めや暴力はなぜ起こるのか 高橋弘希さんの小説『送り火』は、第159回芥川賞受賞作。主人公は中学三年生の歩。父母と三人家族である。商社勤めの父は転勤が多く、今回は進級する春先に合わせて、東京から津軽地方の山間部へ引っ越してきた。 2020.10.23 書物とことば
書物とことば 『百年泥』石井遊佳――人生は不特定多数の人々の記憶の継ぎ合わせ 石井遊佳さんの小説『百年泥』は、第158回芥川賞受賞作。小説の舞台はインド、タミル・ナードゥ州チェンナイ市。著者が実際に暮らしている街だ。日本語教師の経験があるのも主人公と同じである。石井遊佳さんは、本作の着想を実体験から得た。 2020.10.22 書物とことば
書物とことば 『放課後』東野圭吾――囮トリックと犯行動機をどう読むべきか 東野圭吾さんの小説『放課後』は、1985年の第31回江戸川乱歩賞受賞作。女子高を舞台にした学園ミステリーである。東野圭吾さんは、この作品で作家デビューを果たした。1985年度の週刊文春ミステリーベスト10において1位。 2020.10.15 書物とことば
書物とことば 『あの頃の誰か』東野圭吾――わけあり物件を集めた短編集!? 東野圭吾さんの短編小説集『あの頃の誰か』には、シリーズものでない8編が収められている。本書は、当初から文庫判として発売された。東野圭吾さんによれば、「わけあり物件」が収録されているとのことである。 2020.10.10 書物とことば
書物とことば 『居眠り磐音 陽炎ノ辻』佐伯泰英――大長編シリーズの第1作 佐伯泰英さんの「居眠り磐音」シリーズは、全51巻からなる文庫書下ろしの時代小説。主人公の坂崎磐音を、最初に居眠り磐音と呼んだのは、国元・豊後関前藩での剣術の師・神伝一刀流の中戸信継。磐音の剣術の腕は確かだが、中戸信継は磐音の構えを居眠り剣法と評した。 2020.10.07 書物とことば