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『鍵のない夢を見る』辻村深月 ‐ 町の事件をテーマにした5篇【書評】

辻村深月さんの短篇小説集『鍵のない夢を見る』は、第147回直木賞(2012年上半期)受賞作です。 町の事件を扱う5篇が収録されています。結論を出してしまわずに、読者に委ねる書き方を意識したとのこと。
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『心淋し川』西條奈加 ‐ 様々な事情を抱え、江戸の古びた長屋に住む人々【書評】

西條奈加さんの短編小説集『心淋し川』は、第164回直木賞(2020年下半期)受賞作です。時代小説の連作短編集であり、全六編が収められています。描かれているのは、様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々のこと。
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ケン・リュウ「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」知性と叙情の作家【書評】

中国系アメリカ人、ケン・リュウ氏の短篇小説「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」などについて。「紙の動物園」は、2012年度のヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学大賞の各短篇部門を受賞。「円弧」は、日本で映画化された作品。
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『カンガルー日和』村上春樹 ‐ リリカルな作風の掌編集【書評】

村上春樹さんの短編小説集『カンガルー日和』は1983年9月に平凡社より刊行されました。上梓した短編集の中では2作品目にあたります。掌編小説集としては初の作品集です。
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『中国行きのスロウ・ボート』村上春樹 ‐ 1983年刊行の初の短編集【書評】

『中国行きのスロウ・ボート』は、村上春樹さんの初めての短編小説集として、1983年5月に中央公論社より刊行されました。本書には、表題作の「中国行きのスロウ・ボート」のほか、雑誌に発表された年代順に、7編が収められています。
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『女のいない男たち』村上春樹 ‐ 人間関係の機微を巧みに描いた6編【書評】

村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』は、2014年に文藝春秋から刊行。この場合の「いない」は、去られたり失ったりしていない、という意味合い。あるいは、去られようとしている男たち。表題作「女のいない男たち」、「ドライブ・マイ・カー」など。
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『陰の季節』横山秀夫 ‐ D県警シリーズ第1弾、表題作を含む4編【書評】

横山秀夫さんの短編小説集『陰の季節』は、D県警シリーズの第1弾。松本清張賞受賞の表題作を含む4編を所収。本書では、主に警察の管理部門に属する人々の葛藤が描かれています。
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『ノワールをまとう女』神護かずみ ‐ 裏稼業が生業のヒロイン【書評】

神護かずみさんの小説『ノワールをまとう女』は、2019年度の第65回江戸川乱歩賞受賞作。「NOIR」はフランス語で、「黒い」あるいは「暗い」という意味。裏稼業が生業のヒロインによるハードボイルド的なミステリー小説です。
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『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん ‐ 男の友情物語!?【書評】

三浦しをんさんの長編小説『まほろ駅前多田便利軒』は、第135回直木賞受賞作。女性作家による男性的な男の友情物語?で、エンターテインメント性が高く、素直に楽しめる作品だ。登場人物の言動やストーリーが抜群に面白い。直木賞の選評も、概ね良い。
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『祈りの幕が下りる時』東野圭吾 ‐ 複雑に絡み合ういくつもの謎【書評】

東野圭吾さんの小説『祈りの幕が下りる時』は、講談社より2013年9月に刊行された。複雑に絡み合ういくつもの謎は、加賀恭一郎の母にも繋がっていた。第48回吉川英治文学賞受賞作品! 加賀恭一郎シリーズ10作目。
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