書物とことば

『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ――人類史を俯瞰する一冊

『サピエンス全史』は、ユヴァル・ノア・ハラリ氏が人類の進化と文明の発展を描いたベストセラー。歴史を通じて人類の行動や社会の変遷を探り、私たちの未来を考えるヒントを与える一冊。
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長編小説を書き始める前に知っておきたいこと(公募ガイド)

公募ガイド2022年1月号に長編小説の書き方についての特集がありました。これをまとめたり、内容をふくらませたりしながら書いた記事です。表紙の惹句は「構造を知らなければ長編小説は書けない!」。特集のタイトルは「あなたの知らない長編小説の方程式」。
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『アンソーシャル ディスタンス』金原ひとみ――2、30代の男女の閉塞感や恋愛

金原ひとみさんの『アンソーシャル ディスタンス』には、5編の短編小説が収められています。いずれの作品も初出は「新潮」。本書は第57回谷崎潤一郎賞受賞作。テーマは恋愛と性と命について。あるいは閉塞感や死生観といったもの。内容は少し過激。
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『たかが殺人じゃないか』辻真先 二つの不可解な事件の解明と動機

辻真先さんの『たかが殺人じゃないか』では、密室殺人と解体殺人が起きる。冒頭から結末までにわたる伏線の張り方にユーモアがあり面白い。物語の3分の2あたりまでにトリックを解明し犯人の目星をつけ、残りの3分の1で動機を推測するという構成であった。
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『夢幻花』東野圭吾 新しい科学情報や時代背景を取り入れての刊行

東野圭吾さんの『夢幻花』は、PHP研究所から2013年に刊行された。初出は月刊誌『歴史街道』で、2002年7月号から2004年6月号までの連載。新しい科学情報や時代背景を取り入れるために、全面的に書き直したうえでの単行本刊行であった。
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『流浪の月』凪良ゆう 世間からは理解してもらえない二人の関係性

凪良ゆうさんの『流浪の月』は、東京創元社より2019年8月に刊行された。2020年本屋大賞受賞作。主人公は更紗と文のふたり。ふたりの関係性が、本作のテーマになっている。世間からは理解されないふたりの出会いと15年後の再会。だがふたりは絆を確かめ合う。
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『珠玉の短編』山田詠美 ユーモラスで深みのある11編

山田詠美さんの短編集『珠玉の短編』は2016年に講談社より刊行された。全11編を収録。性愛についての話が多い。それから苛めについて。変化に富んだ文体、ユーモラスな語り口などが印象的。川端康成文学賞の「生鮮てるてる坊主」は、少しシリアスに展開。
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『選べなかった命』河合香織 出生前診断の現実と選択の葛藤

河合香織氏の『選べなかった命:出生前診断の誤診で生まれた子』は、2018年に文藝春秋から刊行されたノンフィクション。母体保護法の矛盾、優生思想、医療の現場の葛藤を追い、第50回大宅壮一ノンフィクション賞・第18回新潮ドキュメント賞をW受賞。
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『希望の糸』東野圭吾 悲しくぞっとする殺人事件の経緯

東野圭吾さんの小説『希望の糸』は、2019年7月に講談社から刊行された書き下ろし長編で、「家族」をテーマにした物語。本作は、加賀恭一郎シリーズに登場する松宮脩平刑事が主人公のスピンオフ作品である。松宮刑事は、加賀恭一郎の従弟。
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『書くための文章読本』瀬戸賢一 文章の質を高めるレトリックと文末表現

『書くための文章読本』は、言語学者・瀬戸賢一がレトリックや日本語の文末表現を深く掘り下げた一冊。長年の研究をもとに、文章をより効果的に書くための視点を提供する。
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