評論・随筆・その他

『日本国紀』百田尚樹 ‐ 日本通史としての読み応えあり【書評】

百田尚樹さんの『日本国紀』は、一般向けに書かれた文学的な日本通史。分かりやすくまとめてあり、日本史の全体像を把握できる。専門家の監修もあり、読む価値がある。
小説

『コンビニ人間』村田沙耶香 ‐ 少し怖いがすかっとするユーモア小説【書評】

村田沙耶香さんの小説『コンビニ人間』は、第155回芥川賞受賞作。少し怖いがすかっとするユーモア小説です。男性はグロテスクな部分に注目する方も多いが、女性はすかっとするという方が多いらしい。どちらにしても面白い小説です。
小説

『夜行』森見登美彦 ‐ 夢幻の境をさまよう物語【書評】

森見登美彦さんの小説『夜行』。出版元の情報を見ると、怪談と青春とファンタジーの3語がキーワードになっていた。学生時代からの仲間が登場人物であり、京都の宿で皆が奇妙な話を語る。全体的にはファンタジー小説としての印象が強く残る。
小説

『ホテルローヤル』桜木紫乃 ‐ 父親がかつて経営し実在した施設【書評】

桜木紫乃さんの連作短編集『ホテルローヤル』は、第149回直木賞受賞作。世間の常識から外れていたり、官能的だったりしますが、ほのぼのとした場面も多く、心温まる話もあります。
小説

『銀河鉄道の父』門井慶喜 ‐ 父子の情、家族愛【書評】

門井慶喜さんの長編小説『銀河鉄道の父』は、第158回直木賞受賞作です。宮沢賢治の生涯や家族についての物語が、賢治の父・宮沢政次郎の視線を通して描かれています。家族のぬくもりや父と息子の関係を描いた物語です。
小説

『ファーストラヴ』島本理生 ‐ 普通の初恋ではない、歪められた記憶【書評】

島本理生さんの長編小説『ファーストラヴ』は、第159回直木賞(2018年上半期)受賞作です。普通の初恋ではない、歪められた記憶。女性や弱者に対する社会の理不尽さに目を向けさせる小説でした。
小説

『鍵のない夢を見る』辻村深月 ‐ 町の事件をテーマにした5篇【書評】

辻村深月さんの短篇小説集『鍵のない夢を見る』は、第147回直木賞(2012年上半期)受賞作です。 町の事件を扱う5篇が収録されています。結論を出してしまわずに、読者に委ねる書き方を意識したとのこと。
小説

『心淋し川』西條奈加 ‐ 様々な事情を抱え、江戸の古びた長屋に住む人々【書評】

西條奈加さんの短編小説集『心淋し川』は、第164回直木賞(2020年下半期)受賞作です。時代小説の連作短編集であり、全六編が収められています。描かれているのは、様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々のこと。
小説

ケン・リュウ「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」知性と叙情の作家【書評】

中国系アメリカ人、ケン・リュウ氏の短篇小説「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」などについて。「紙の動物園」は、2012年度のヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学大賞の各短篇部門を受賞。「円弧」は、日本で映画化された作品。
小説

『カンガルー日和』村上春樹 ‐ リリカルな作風の掌編集【書評】

村上春樹さんの短編小説集『カンガルー日和』は1983年9月に平凡社より刊行されました。上梓した短編集の中では2作品目にあたります。掌編小説集としては初の作品集です。
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