映像とものがたり

『天気の子』映画レビュー 神秘的で叙情的な物語に感動

新海誠監督のアニメ映画『天気の子』は、神秘的で叙情的な物語。純粋で逞しい15歳の少年と少女の恋物語に心温まる。リアルな背景美術を目にした時点で、作品に引き込まれた。美しい映像や音楽は、神秘的な物語をより感動的にする。
書物とことば

『猫を棄てる 父親について語るとき』村上春樹――自身のルーツ

村上春樹さんの『猫を棄てる 父親について語るとき』。亡き父親の戦争体験や父親との思い出、自身のルーツについて綴ったエッセイ。世界を作り上げる大きな物語の、ごく微小な一部について。
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『コンジュジ』木崎みつ子――現実・妄想・伝記が交錯する物語の魅力

木崎みつ子さんの『コンジュジ』は、第44回すばる文学賞受賞作。主人公・せれなが11歳で恋したロックスター・リアンとの関係を軸に、現実・妄想・伝記が交錯する独特の物語が描かれる。本記事では、そのテーマや構成を詳しく考察・解説します。
書物とことば

『一人称単数』村上春樹――記憶と幻想が交錯する短編小説集

村上春樹さんの短編小説集『一人称単数』の刊行は2020年。短編集は文章の名手と言われるような老練な作家が書くもの、という意見を聞くことがあります。『一人称単数』は正にそういった作品といえるでしょう。
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『海辺のカフカ』村上春樹――15歳の少年が主人公の幻想的な物語

村上春樹さんの小説『海辺のカフカ』は、書き下ろしの長編。村上春樹さんの長編小説としては、10作目となる。上下巻二分冊で刊行された。『海辺のカフカ』は、15歳の少年が家出を決意するところから始まる。
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『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹 夫婦の感情のもつれ、戦前の満州国

『ねじまき鳥クロニクル』は、村上春樹さんの8作目の長編小説。「第1部 泥棒かささぎ編」「第2部 予言する鳥編」「第3部 鳥刺し男編」の3巻から成る。第47回(1995年)読売文学賞<小説賞>受賞作。
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『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹 思考と無意識を彷徨う二重世界の物語

村上春樹さんの長編小説『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、第21回谷崎潤一郎賞受賞作。この小説は40章からなり、「ハードボイルド・ワンダーランド」の章と、「世界の終り」の章が交互に繰り返され、二つの物語はパラレルに進行する。
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大江健三郎さんが初期に書いた短編小説

大江健三郎さんは、在学時から多くの短編小説を主要な文芸雑誌に発表している。初期の短編小説は、短編集『死者の奢り・飼育』や『見るまえに跳べ』などで読むことができる。
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『ゲルマニウムの夜』花村萬月――舞台は終戦後の東京都下の修道院

花村萬月さんの小説『ゲルマニウムの夜』は、第119回芥川賞受賞作。『ゲルマニウムの夜』はキリスト教の教義を軸にした作品。小説の舞台は、ラジオに米軍放送が流れてくる、東京都下の修道院。
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『パーク・ライフ』吉田修一 出会いは思いがけない場所で

吉田修一さんの小説『パーク・ライフ』は、第127回芥川賞受賞作。小説の舞台は、東京の日比谷公園。物語を語る主人公の「ぼく」は、主にバスソープや香水を扱う会社に勤め、広報兼営業を担当している。日比谷公園は、勤め先の近くであり、自宅からも近い。
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