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『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹 ‐ 阪神大震災直後の6つのエピソード【書評】

村上春樹さんの短編小説集『神の子どもたちはみな踊る』は、2000年2月に新潮社から単行本として刊行された。文芸誌『新潮』の1999年8月号から12月号にかけて連載された5編と書下ろし1編から成る。本書の表題は連載5編のうちの1編。
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『街とその不確かな壁』村上春樹 ‐ 作家デビューした頃の作品が40年後に新しい形で完成!?【書評】

村上春樹さんの小説『街とその不確かな壁』は、新潮社から2023年4月に刊行された。村上春樹さんにとって、長編小説の発表は6年ぶりであり、15作目にあたる。現実の世界と非現実の世界が夢や空想的な話の中で交錯するような物語。
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『塞王の楯』今村翔吾 ‐ 戦乱の世を石垣職人と鉄砲職人の目線から【書評】

今村翔吾さんの小説『塞王の楯』は、第166回直木賞受賞作。クライマックスは、関ヶ原の戦いの前哨戦ともいえる大津城の戦い。城主の京極高次は、籠城し西軍を迎え撃つことを決意。この戦いを石垣職人と鉄砲職人の対決を中心に描く。
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『透明な螺旋』東野圭吾 ‐ 真相を辿り新事実を明らかに【書評】

東野圭吾さんの小説『透明な螺旋』は、ガリレオシリーズ第10弾の長編。千葉・房総沖で男性の銃殺遺体が発見された。行方不明者届が出されている人物が有力候補として浮上したが、届けを提出した同居女性が失踪。
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『黒牢城』米澤穂信 ‐ 有岡城内で起きた不可解な事件の謎を土牢の官兵衛が解く【書評】

米澤穂信さんの小説『黒牢城』は、2021年6月に角川書店より刊行された歴史ミステリー。第166回直木賞を受賞し、4大ミステリランキングにおいてすべて1位に輝く。有岡城内で起きた不可解な事件の謎を土牢の官兵衛が解く。
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『白鳥とコウモリ』東野圭吾 ‐ そういった人間ではないという疑問から真相が明らかに【書評】

東野圭吾さんの小説『白鳥とコウモリ』は、2021年4月に幻冬舎から刊行された。全面的な自供により起訴された被告人が語った内容は、真実なのか? そういった人間ではないという、被害者家族や加害者家族らの疑問によって真相が明らかに。
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『元彼の遺言状』新川帆立 ‐ 剣持麗子のキャラが際立つ本格ミステリー【書評】

新川帆立さんの小説『元彼の遺言状』は、2020年度の第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。単行本化にあたり、加筆修正したうえで、受賞時の題名「三つ前の彼」を改題している。
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『百年の孤独』G・ガルシア=マルケス ‐ 幻想と現実を融合した想像力の世界【書評】

『百年の孤独』は、コロンビアの作家ガブリエル・ガルシア=マルケス氏がスペイン語で発表した小説。1967年にアルゼンチンのスドゥアメリカーナ社から初版が刊行され、日本語版は鼓直氏の訳で1972年に新潮社より刊行された。
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『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』東野圭吾 ‐ 探偵役と助手が、叔父と姪の関係【書評】

東野圭吾さんの小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』は、2020年11月に光文社より刊行された。探偵役は、腕のいい元マジシャンで、推理力も抜群。彼は恵比寿でバーを経営している。作品にはコロナ禍という時代背景が、色濃く反映されている。
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『JR上野駅公園口』柳美里 ‐ 一人のホームレスの視点から日本を見つめ直す【書評】

柳美里さんの小説『JR上野駅公園口』は、2014年3月に河出書房新社より刊行された。成りたくてホームレスに成る者はいないだろうが、不運に遭ったり人生を踏み違えたりしたら……という感覚で読むと、物語の世界に深く入り込めるかもしれない。
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