文学

小説

『ホテルローヤル』桜木紫乃 ‐ 父親がかつて経営し実在した施設【書評】

桜木紫乃さんの連作短編集『ホテルローヤル』は、第149回直木賞受賞作。世間の常識から外れていたり、官能的だったりしますが、ほのぼのとした場面も多く、心温まる話もあります。
小説

『銀河鉄道の父』門井慶喜 ‐ 父子の情、家族愛【書評】

門井慶喜さんの長編小説『銀河鉄道の父』は、第158回直木賞受賞作です。宮沢賢治の生涯や家族についての物語が、賢治の父・宮沢政次郎の視線を通して描かれています。家族のぬくもりや父と息子の関係を描いた物語です。
小説

『ファーストラヴ』島本理生 ‐ 普通の初恋ではない、歪められた記憶【書評】

島本理生さんの長編小説『ファーストラヴ』は、第159回直木賞(2018年上半期)受賞作です。普通の初恋ではない、歪められた記憶。女性や弱者に対する社会の理不尽さに目を向けさせる小説でした。
小説

『鍵のない夢を見る』辻村深月 ‐ 町の事件をテーマにした5篇【書評】

辻村深月さんの短篇小説集『鍵のない夢を見る』は、第147回直木賞(2012年上半期)受賞作です。 町の事件を扱う5篇が収録されています。結論を出してしまわずに、読者に委ねる書き方を意識したとのこと。
小説

『心淋し川』西條奈加 ‐ 様々な事情を抱え、江戸の古びた長屋に住む人々【書評】

西條奈加さんの短編小説集『心淋し川』は、第164回直木賞(2020年下半期)受賞作です。時代小説の連作短編集であり、全六編が収められています。描かれているのは、様々な事情を抱え、江戸の一角にある古びた長屋に住む人々のこと。
小説

ケン・リュウ「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」知性と叙情の作家【書評】

中国系アメリカ人、ケン・リュウ氏の短篇小説「紙の動物園」「もののあはれ」「円弧(アーク)」などについて。「紙の動物園」は、2012年度のヒューゴー賞・ネビュラ賞・世界幻想文学大賞の各短篇部門を受賞。「円弧」は、日本で映画化された作品。
小説

『カンガルー日和』村上春樹 ‐ リリカルな作風の掌編集【書評】

村上春樹さんの短編小説集『カンガルー日和』は1983年9月に平凡社より刊行されました。上梓した短編集の中では2作品目にあたります。掌編小説集としては初の作品集です。
小説

『中国行きのスロウ・ボート』村上春樹 ‐ 1983年刊行の初の短編集【書評】

『中国行きのスロウ・ボート』は、村上春樹さんの初めての短編小説集として、1983年5月に中央公論社より刊行されました。本書には、表題作の「中国行きのスロウ・ボート」のほか、雑誌に発表された年代順に、7編が収められています。
小説

『女のいない男たち』村上春樹 ‐ 人間関係の機微を巧みに描いた6編【書評】

村上春樹さんの短編集『女のいない男たち』は、2014年に文藝春秋から刊行。この場合の「いない」は、去られたり失ったりしていない、という意味合い。あるいは、去られようとしている男たち。表題作「女のいない男たち」、「ドライブ・マイ・カー」など。
評論・随筆・その他

『職業としての小説家』村上春樹 ‐ 自伝的エッセイ【書評】

村上春樹さんの『職業としての小説家』は、35年間の作家生活について語った自伝的エッセイ。出版社からの依頼で書き始めた文章ではない。少しずつ断片的に、テーマ別に書きためていたそうだ。
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