文学

小説

『陰の季節』横山秀夫 ‐ D県警シリーズ第1弾、表題作を含む4編【書評】

横山秀夫さんの短編小説集『陰の季節』は、D県警シリーズの第1弾。松本清張賞受賞の表題作を含む4編を所収。本書では、主に警察の管理部門に属する人々の葛藤が描かれています。
小説

『ノワールをまとう女』神護かずみ ‐ 裏稼業が生業のヒロイン【書評】

神護かずみさんの小説『ノワールをまとう女』は、2019年度の第65回江戸川乱歩賞受賞作。「NOIR」はフランス語で、「黒い」あるいは「暗い」という意味。裏稼業が生業のヒロインによるハードボイルド的なミステリー小説です。
小説

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん ‐ 男の友情物語!?【書評】

三浦しをんさんの長編小説『まほろ駅前多田便利軒』は、第135回直木賞受賞作。女性作家による男性的な男の友情物語?で、エンターテインメント性が高く、素直に楽しめる作品だ。登場人物の言動やストーリーが抜群に面白い。直木賞の選評も、概ね良い。
小説

『祈りの幕が下りる時』東野圭吾 ‐ 複雑に絡み合ういくつもの謎【書評】

東野圭吾さんの小説『祈りの幕が下りる時』は、講談社より2013年9月に刊行された。複雑に絡み合ういくつもの謎は、加賀恭一郎の母にも繋がっていた。第48回吉川英治文学賞受賞作品! 加賀恭一郎シリーズ10作目。
小説

『ノーマンズランド』誉田哲也 ‐ 願いが叶わぬことを知ったとき【書評】

誉田哲也さんの『ノーマンズランド』。葛飾区青戸三丁目のマンションの一室で、女子大生の遺体が発見された。被害者は、この部屋の住人であり、大学へ通うために親元を離れて一人暮らしをしていた女性。発見者は被害者の大学の友人およびマンションの管理人。
小説

『沈黙のパレード』東野圭吾 ‐ 共犯者の誰も知らなかった隠れた真実【書評】

東野圭吾さんの『沈黙のパレード』。ミステリー小説において、遺族らの視点に立つ復讐のための殺人というストーリーは受け入れにくいこともある。だが本作は、そういう経緯があったのかと、事件の真相や話の展開に関心を持ち続けながら読了できた。
小説

『十角館の殺人』綾辻行人 ‐ 熱烈なファンの多い本格ミステリ【書評】

綾辻行人さんの小説『十角館の殺人』は、いわゆる叙述トリックを用いたミステリ。本書は熱烈なファンの多い本格ミステリである。冒頭を読み始めただけで、作者の筆力を感じ、本作への期待感が高まる。
小説

『推し、燃ゆ』宇佐見りん ‐ 主人公には早く立ち直って欲しい【書評】

宇佐見りんさんの小説『推し、燃ゆ』。本作の序盤には、アイドルとのかかわり方は十人十色であることに触れ、どのような人がいるのかを、分析的に語る文章がある。大抵の人はどれかにあてはまると思う。主人公には早く立ち直って欲しい。
小説

『4TEEN』石田衣良 ‐ 14歳の主人公たちと自分自身の中学時代【書評】

石田衣良さんの短篇小説集『4TEEN』は、第129回直木賞受賞作。本書は、2003年に新潮社から刊行された連作短篇集で、文芸誌『小説新潮』に掲載された6篇と書下ろし2篇の8篇からなる。基本的には中学生の青春や学校生活などに纏わる物語。
小説

『春の庭』柴崎友香 ‐ 古いアパートでの出会いと懐かし記憶【書評】

柴崎友香さんの中篇小説『春の庭』は、第151回芥川賞受賞作。柴崎友香さんは、本作の出発点が実体験から想像を膨らませたものであることを、インタビューで明かしています。
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